タグ別アーカイブ: 美味

☆ 帰還の宴、危険の予感

 何時季が搾られる。大勢の少女たちに、優しく、でも、情熱的に搾られる。
 彼自身も最初はがんばっていた。
 でも、少年は一人、相手は大勢だ。いつしか、少女たちに任せている。

 砂花菜の海底基地に、海の少女たちが増える。帰ってくる。
 晶華が砂花菜の意識に接続し、海の少女たちの意識を探り、帰還するよう伝える。反発する者も居る。でも、晶華の精神感応能力が砂花菜の覚悟と夢を直接伝える。
 娘たちに恨まれるだろう、食べられても良いと思っていた。でも、それは無いことも知っていた。新しい希望が見つかったら、優しい娘たちは自分を食べないだろう。そして、何も見つからなかったら、娘たちは帰って来ない。砂花菜は、共食いをさせてしまった娘たちに、その身を捧げることができないことを知っていた。
 その痛みを分かち合いたいとも思う。償いたいと思う。でも、身を捧げても償えないのだ。痛みを痛みで返しても、癒されはしない。

 砂花菜の娘たちはクローン体とも違う。砂花菜のように、卵を産む能力は持たない。砂花菜自身も娘たちの能力は持たない。水を操り、海を旅する能力は無い。
 砂花菜にできることは、海を旅することができる娘たちを送り出すことだった。
 この基地に居れば、巨大生物の死体を栄養として、かなりの期間を生きることができるだろう。
 でも、終わりは見えている。
 だから娘たちを送り出した。希望を探した。

 砂花菜自身は、この海底基地から出ることは難しい。出られたとしても、生きてゆけないだろう。独りでは、何にも会えないうちに餓死するだろう。
 でも、たくさんの娘たちを送り出せば、誰か、何かに届くかもしれない。互いの身体を栄養とすれば、独りより遠くまで行けるだろう。

 共食いする娘たちに、必要な知識とともに、優しい精神を伝えておく。それは辛いことだろうけど。
 誰かに会えるなら、優しい方が良い。探す相手は、この世界で生き残っている存在。強いだろう。武力で対することは無謀だ。優しい娘たちなら、助けてもらえるかもしれない。
 正解だった。優しく美しい娘たちだから、何時季に届いた。

 練佳が空間転移ゲートを開く。そのゲートを通って、空腹の少女たちが戻ってくる。ゲートのために何時季の果汁を飲みまくる必要はなかった。この海底基地では、電力は十分に供給されていた。地熱発電設備があるようだ。練佳は電気力を操ることが本来の能力だ。電力を操り、ゲートを開くことができた。

 戻ってきた砂花菜の娘たちが、何時季の精液を飲む。膣内に搾った果汁も飲む。みんなの性欲、愛欲も満たすため。そして、何時季が多くの少女を求めるため。受け入れるため。
 遠くの海から戻った、空腹の少女たちが飲む。他の少女が搾ってくれたものを飲む。
 何時季から直接飲むのは、彼が望んだ時だけ。時々、それが行われる。誘惑に成功した少女が、時々、彼を咥えることを許される。
 今、空腹な少女だけが飲む。他の者は遠慮している。まず、全員の空腹を満たすのが彼の望み。

 そんな彼は、勝手だとも思う。彼はハーレムの王だ。どんなわがままも叶えられるだろう。そこで公平にしようとするなんて、一番のわがままだ。
 でも、そんな彼は可愛い。空腹のまま待たせたくないのだ。それは彼の快楽を邪魔する。満足した笑顔が好きなのだ。

 何時季はたくさんの少女たちに奉仕される。気持ち良い。男の夢だ。
 与えるから与えられる、だから納得できる。安心してハーレムを愉しめる。互いの人数のバランスはとれていないけど。

「ん……みんな、お腹いっぱいになった?」
「ええ、ありがとう、何時季さん」
 砂花菜が礼を言う。空腹の少女は、もういないようだ。

 何時季はだらしなく座り込んだまま動けない。柳裸が彼を後ろから抱きしめ、神経系を調整し癒している。空流が光を発し、光合成を助ける。
 姫李佳も彼に水を与えるために控えている。でも、この海底基地では、水はあった。海水を真水にする装置があった。
 姫李佳が造る水は、乾いた地上では貴重品だった。ここではそうではない。それでも、何時季が姫李佳を捨てることはない。それは姫李佳自身も知っている。でも、やはり不安にもなる。
「姫李佳、飲ませて」
「うん、いっぱい飲んでね。あんなに出したんだもの」
 何時季が姫李佳の秘所に吸い付く。彼は優しい。姫李佳の不安を察してくれる。そんな彼だから、不安になるのだ。でも、優しくない何時季なんて想像できない。そんな彼が好きだ。

「ちょっと急ぎすぎたね。何時季、しばらく休んで。無理させないようにと思ったけど、調整が難しかったよ。あんなにせっかちに出そうとするんだもの」
 柳裸が何時季の神経系を調整し、大量の射精を助けた。だから大勢の少女に、最後まで応えられた。精力の回復だけでなく、抑制も効かせた。適度に抑えなかったら、急ぎすぎて身体を壊したかもしれない。でも、調整を効かせても、さすがに負担は大きかった。

「憧姫? 憧姫は?」
 憧姫の姿が無い。咲生逢が気付いた。

 憧姫が、何時季と姫李佳の傍を離れるはずが無い。彼女の発する毒は、彼らに浄化してもらう必要があるのだ。だから、みんなと一緒に居られた。
 おそらく緊急事態だ。何か起こっている。

「あれ? 居ない? 晴香、探して。精神感応で接触できないわ」
「私のセンサーにも反応ありません。圏外か、隠蔽されてます」
 晴香は空中浮遊能力だけでなく、重力検知による空間把握能力も持っている。周囲の質量の存在を感知し、安全に飛行することができる。あの戦争の間も、実体弾を受けたことは無い。でも、その能力でも見つからない。

「空気中に憧姫の毒の気配が無いわ。水の中かも。探して! 何か起ころうとしてるわ」
 海の少女たち、砂花菜の娘たちがプールに飛び込む。船着き場の方にも向かう。水中なら、探せる。

 晶華は焦りを感じる。何か忘れているような、隠されているような。
 彼女の精神感応能力も、あの戦争の中では普通に遮られ、敵の精神は必ず読める訳でもなかった。当然のことだけど。
 何か、起ころうとしている。それは解る。
 隠れる何かは、たぶん良くない何かだ。

☆ 僕専用の彼女と

 夕方。もうすぐ暗くなりそうです。
「じゃあね、晴陽兎。楽しかったわ。また、試合しましょうね。手加減してあげるから。絵里庵先生、性魔術クラスの皆さん、ありがとうございました。晴陽兎のこと、よろしくお願いします。浮気に気をつけて」
「舞躍夏さん、また来てね。晴陽兎を鍛えてあげて。こんなダメな感じの晴陽兎、初めてかも。可愛いわ」
 舞躍夏は帰ってしまいました。結局、舞躍夏のオマ×コとつながることはできませんでした。お口には飲ませたけど。

「晴陽兎、不満そうね。舞躍夏さんを堕とせなくて悔しい?」
「悔しいよ。僕の性魔術、まだまだ未熟だ。愛生李は悔しい? それとも嬉しい? 僕が舞躍夏を堕とせなくて」
「うーん、性魔術クラスの仲間としては悔しいし、恋人としてはちょっと嬉しいかな。でも、そんな、普通の感覚はどうでも良いわ。晴陽兎がダメな感じで、それが可愛いのが、そんな晴陽兎を観られたのが嬉しいわ」

「晴陽兎様、嫉妬されるのお好きなんですね。うーん、知ってた。でも、気がつきませんでした。申し訳ありません」
 魅舐恋がくっついてきます。気持ち良いです。僕を誘惑するためのホムンクルスとして造られた魅舐恋の肌は、触れるだけで快感です。
 それは、絵里庵先生の淫気のように、射精を強制するものではありません。特別な相性としては、神好香お姉ちゃんとの禁呪の刻印もあります。快感レベルは禁呪の方が遥かに上です。
 でも、だから、魅舐恋の身体は安心できる快感です。
 今の僕なら、絵里庵先生や神好香お姉ちゃんともゆっくり抱き合えます。でも、そうなるためには、我慢と努力が必要でした。

「私は、晴陽兎様を誘惑するために造られました。でも、絵里庵先生や神好香様には敵いません。いえ、魅月貴様にも、愛生李様にも、性魔術クラスの皆様、誰にも敵いません。私は晴陽兎様専用に調整された性愛用ホムンクルスなのに。悔しいです」
「晴陽兎様、絵里庵先生、魅舐恋も性魔術師になりたいです。ホムンクルスの私には無理なのですか?」
 魅舐恋が性魔術師に?
 ホムンクルスの魅舐恋は、僕の所有物です。魔術学校にも入学できません。いや、僕が教えるなら、性魔術を覚えることはできるかもしれません。でも。
「魅舐恋、キミが性魔術を覚えても、性魔術師にはなれない。いや、なれるけど、そう名乗ることはできない。ホムンクルスだから。でも、僕のお手伝いをしてくれるなら、お小遣いはあげられる。僕が性魔術師になったら、魅舐恋を助手にはできる」

「魅舐恋は僕のモノで、僕が護る。それは当然だけど、ホムンクルスの魅舐恋には、できない、してあげられないこともある」
「でも、僕だってそうだ。できないことはある。でも」
「会えたから、一緒にできることをしよう。独りじゃできなかったことも、できる。二人でもできないことはあるけど、できるようになることも、たくさんある」

「そうですね、そう、そういえば、晴陽兎様と二人でエッチすることも、そうでしたね。二人だからできること」
 その通りです。何だか今さらなことを言ってしまったみたいです。
 でも、会わない、会っていない娘とは当然エッチもしない、できない訳で。いや、それも当たり前のことだけど。
「晴陽兎様、ありがとうございます! 魅舐恋は、晴陽兎様のために造られて幸せです! 浮気者の晴陽兎様、こんなにたくさんの恋人がいらっしゃる晴陽兎様の性愛用ホムンクルスだから、もちろん我慢もします。でも、嫉妬されることもお好きだから、我慢しすぎたりはしません。我慢させすぎない、浮気者の晴陽兎様、ありがとうございます!」

「そろそろ夕食ですよ? 寄宿舎に帰りましょう」
 魅舐恋は食事の時間が好きです。食事の間、僕のオチン×ンを咥えてくれます。恋人たちの舌と感覚接続されている僕のオチン×ンが射精してしまうから。
 今なら、我慢もできます。恋人たちの舌がパスタに絡まっても、クリームを舐めても。その感触が何重にもオチン×ンに感じられても。射精を我慢して、愉しめます。でも、本物のオチン×ンを咥えてくれる魅舐恋のお口がおねだりします。魅舐恋の夕食は、僕の精液。いや、僕の快感です。

 性愛用ホムンクルスの魅舐恋は、僕の精液だけでも生きられます。性愛用ホムンクルスとしては、よくある仕様だそうです。でも、普通の女の子には、精液だけでは、栄養としては足りません。
 精液を栄養たっぷりにして、普通の女の子でも、それだけで生きられるようにできるでしょうか? そんなの、実用性は無いけど。いや、非常食としては役立つかも? みんなで遭難したりした時、飲ませてあげて……いや、実用性はあります。こんな都合の良いこと、考えただけで興奮します。心の快楽を追求するのも性魔術でしょう。

 永晴さんの淫薬魔法、聖螺さんの魔法植物の栄養素、魅月貴さんの身体変化魔法、そのあたり合わせたら、できそうな気がします。
 でも、このアイデアをみんなに言うのは、明日にしましょう。もうすぐ夜です。性魔術の研究にも、休息は必要です。

 この後、みんなで夕食をとって、その間、魅舐恋に飲ませて。お風呂に入って。寄宿舎のお風呂は広いから、やっぱりみんな一緒です。今日は誰の身体を洗ってあげるんだっけ? そして、寝なきゃ。睡眠は大切です。
 僕のベッドは、とても大きいものが広間に用意されました。みんな恋人だから。ちょっと前までは、初年生のための、愛生李と二人の部屋でした。ベッドは普通のサイズで、魅舐恋と一緒に使っていました。

 みんなで寝る時も、魅舐恋は結構遠慮します。ホムンクルスだから。ペットだから。優しい良い娘だから。
 今日は久しぶりに、魅舐恋と抱き合って眠ろうかな。夢の中でもエッチします。魅舐恋の膣内で、どれだけ夢精してしまうでしょうか。

☆ 浮気のお願い、嫉妬の誘惑

 何時季の果汁を求める食欲と淫欲の宴は、全員を巻き込んで続いた。これまでの愛人たちにも、栄養は必要だ。

 海の少女たちは、初めて会った時の姫李佳や咲生逢ほど飢えていなかった。

 食べるものはあったのだ。仲間を食べていた。一番やせ細った者から、身体を仲間に捧げてきた。人数は減るが、いきなりゼロにはならない。一人だけより、長く生きられた。

 いつか、自分も食べられると思っていた。それを待っていた。
 噛みちぎられるその時、笑えるだろう。仲間を生かせる。自分もそうして、生かしてもらってきた。

 でも、それは、探すためだったはずだ。
 他の栄養を探すため。そのために、生きる。
 そのために、仲間を食べていた。

 やっと、見つけた。
 もう、食べられる必要は無い。
 食べられることを望んだら、怒られるだろう。
 これまで食べた、生かしてくれた仲間に、怒られるだろう。

「何時季さん、お願いがあるの」
 海の少女たちのリーダーらしい彼女は、今、何時季に貫かれ、腰をくねらせて奉仕している。他の少女も、彼に柔らかい身体を押しつけている。
 柳裸に調整された感覚は、初めての性行為を容易に受け入れ、快感を感じている。気持ち良い、そして、何時季も悦ばせたい。彼は、少女たちが快楽に溺れる姿が好きなようだ。感じてみせる。彼のために。

「お願い? 何?」
「私たちの仲間、他にも居るはずなの。みんなを助けて欲しいの。あ、でも、無理かもしれない。たぶん、人数が多すぎるわ。あなたの果汁精液、足りないと思う。でも」

「あなたのこと、知ったら、知るだけで、楽になるかも。私たちの隊だけでも、あなたに助けられたこと知ったら、みんな、少し楽に、幸せになれるかも。私たちの隊は、届いたのよ。探してたものに。他の隊も、届くかも。その夢、まだ、信じられるかも」

 快楽を貪る何時季の動きが激しくなった。
「知らせるだけなんて、飲ませてあげられないなんて、僕が嫌だ! 僕は、お腹が空いてる娘に飲ませるのが好きなんだ! 僕は、こんなに出せる!」
 彼女の膣内をえぐり、その快感で射精する。
 何度目の射精だろう。明らかに、普通の男性には不可能な量、回数だ。でも、それでも、足りないかもしれない。

「ふーっ……でも、足りないんだろうな。それも解る。一日中射精することが出来ても、足りないんだろう。それは解る」
 そう、自分一人では足りないだろう。そして、自分にできるもう一つのことをすれば、足りるかもしれない。

「何時季、森になる必要は無いわよ。あなたが森になっても、足りないわ。あなたのこと、抱きしめて、ご奉仕して、その気持ち良さそうな可愛い顔見られないなら、足りないわ。栄養だけじゃダメ、知ってるでしょ?」
 練佳の言葉にみんな肯く。

「足りなければ、何時季を奪い合うことになるかもね。それでも良いわ。そして、何時季を奪う方法は、暴力とか、泣き落としじゃダメだわ。誘惑よ。でも、それは、何時季しだいでもあるわ」

「何時季、あなたが決めなければならないことよ。可哀想だから飲ませる、それは、そのことで気持ち良くなるための、感情の味付けなら、構わないわ。でも、それだけにこだわるなら、みんな、可哀想な女の子になっちゃうわ。なろうとするわ。そして、自分を悲しまない、強い女の子は、あなたを諦めるわ。それで良いの?」

「ダメだ。練佳、ありがとう! そうだ、それは、違う」

「可哀想だからじゃ、ダメだ。僕の精液が無ければ、仲間を食べるしかない。食べられるしかない。だから、僕を誘惑してくれた。求めてくれた。でも、可愛い女の子じゃなかったら、それは、できなかった」

「可哀想だから飲ませたい、その相手が可愛い女の子だったから、助かった。たくさん、出せた。そうじゃなかったら、オナニーして渡しただろうけど。でも、オナニーじゃ、こんなに出せなかったと思う。出すことも、嫌になったかもしれない」

「キミたちの仲間、みんな、キミたちみたいな、可愛い女の子なんだろうな。僕の果汁、もっとたくさん出すお手伝い、頼みたい。もちろん、報酬は出す。飲ませてあげられる。紹介して欲しい」

「あー、えーと、何時季さん、つまり、私たちの仲間、姉妹、みんなにあなたのオチン×ン咥えさせたり、オマ×コを使いたいってこと? 何百人、いや、もっと多いかもしれない姉妹全員を、愛人にしたいのね?」

「うん、そう。えっと、その、かなり、なんだか、ダメなこと言ってると思う。みんな、こんなに、愛してくれて、エッチしてくれて、させてくれて、それなのに、もっと欲しいなんて、でも」

「それは、僕がたくさんの女の子を求めるのは、僕が諦めて森になるより、キミたちが仲間を助けることを諦めるより、良いことだと思う。たくさん射精すれば良いんだ。それは、助けるためじゃなくて、僕が気持ち良くなるためだ。当然だよね、僕は男で、相手は可愛い女の子たちなんだから」

「ありがとう、何時季さん。助けてくれるために、ただのドスケベでいてくれて、ありがとう。でもね、でもね」

「ちょっと、赦せない。私、女だから。ああーっ、もう、私からお願いしたのに。仲間を助けてって、お願いしたのに、後悔してるわ」

「浮気のお願い、しちゃった。皆さん、何時季さんの恋人たち、ごめんなさい。ドスケベの何時季さんに、もっと浮気してって、女の子紹介しますからって、言っちゃった」

「旦那様、咲生逢で足りないってことですよね? いや、咲生逢と憧姫と姫李佳ちゃんと、晶華と柳裸と空流と、帆夏と晴香と練佳と、今居る海の女の子たちと、多いなあ……それでも足りないって……足りないこと、証明してくれますよね?」
「咲生逢、何時季は嫉妬されるのも好きだから、それ、何時季の思い通りよ。まあ、知ってるわよね。それに、何時季の思い通りで良いのよ。さーて、いっぱい誘惑しましょうか。何時季に強制するのは禁止だけど、誘惑して、求められるのは構わないわ」

 夜が明けてきた。光が射してくる。
 何時季は船室を出る。みんな着いてくる。

 何時季の光合成が始まる。
 たくさん出せるように、いっぱい光を浴びよう。

 愛人たちは、彼を誘惑するために様々なポーズをとる。
 オマ×コを開いて見せつけるのも、みんな同じならアドバンテージにならない。お尻も脚も好きなのは知ってる。

 大事なのは表情だ。
 悲しげな顔ではいけない。物欲しげなのは悪くない。
 でも、笑顔。
 彼を元気にするのが、効果的だ。

☆ 彼からの手紙

「この手紙は、記憶を失った後の僕自身、つまり、キミに宛てて書く。僕の名前は詞露。キミの名前は変わってるかもしれない。愛凰と言う名前を考えた。僕の名前、詞露はミルクの色。愛凰は、空の、海の色だ」

「僕は、美味しくて身体に良い精液を出せる。でも、そのために、女の子が必要な身体だった。女の子のお口かオマ×コで搾ってもらわないと、出せない。女の子がいないと、僕は破裂しそうになる。辛い」

「恋人の遙愛は、僕を搾るために、僕の精液しか飲めないようにされている。それを変えたかった」

「僕自身の、女の子がどうしても必要な身体、それも変えたかった。そんなことがなくなって、離れることもできるようになって、そうしてから、それでも、一緒にいたかった」

「僕と遙愛がそうなのは、精神のせいらしい。記憶を消して、新しくやり直せば、僕も女の子に頼らなくても、遙愛も僕がいなくても、生きていけるらしい」

「遙愛は記憶を消すと勝手に決めた。記憶を消すことができる薬を、僕に飲ませたんだって。僕の記憶は、もうすぐ消えるらしい。遙愛の記憶も。がんばって、僕のミルクに混ぜてその薬を飲んだそうだ」

「僕たちは自由になるのだろう。相手のことも忘れて、忘れられて、本当に自由になるのだろう」

「でも、もし、キミが、ちょっと寂しかったら、遙愛を探すと良い。すぐに解るよ。キミの考えていることが解ってしまう女の子だ」

「遙愛の身体は、キミに反応するはずだ。相性の良さは保証する。一番気持ち良い女の子だ。遙愛もキミが必要無い身体になっているだろうけど、キミなら、絶対に虜にできるよ」

「美味しい精液を出せる身体はそのままだろう。女の子に頼る必要がなくなったとしても、自分で出す必要も無いだろう」

「キミが生きていくなら、女の子たちに頼るのがオススメだ。そうしないことも、できるのかもしれない。でも」

「一人で大丈夫でも、それでも、みんなといて欲しい……それじゃ僕と同じだけど」

「心配なんだ。キミが一人だけになれるとしても。一人で射精できるとしても、それでも、溜まる何かは、女の子たちを求めるだろう。優しくしてあげて」

「キミは、女の子たちに嫌われても大丈夫で、女の子たちを嫌うこともできるのかもしれない。そんなキミは、暴君にもなれるかもしれない」

「でも、それは、たぶん、僕が女の子に会えなくて破裂してしまうより、辛いことだ。僕一人、キミ一人の痛みじゃなくなる。そして、キミは、そのことが、一番痛いだろう。キミが僕なら」

「遙愛を探して。彼女のせいだ。怒って良い。貪って良い。忘れているだろうけど、そんなの、遙愛の勝手だ」

「でも、遙愛は強い。キミの天敵だ。たぶん、キミが唯一堕とせない、服従させられない女の子だ。だから、大丈夫だ。いざという時、止めてくれるのは遙愛だ。遙愛を探して」

「ここからは、もうすぐ消える僕の記憶を書いておこうと思う。閉じこもっていた僕が、助けられるお話だ。キミが忘れた物語だ……」

 そこから先には、目隠しされて拘束されていた少年が、ベッドから立ち上がろうとする物語が書かれていた。眩しさに目を細め、慣れない自由にふらふらしながら。

 彼は可哀想には思えない。
 この詞露という少年になれるなら、なりたいと思うだろう。女の子を好きなように虜にして、貪って。
 少し痛い目を見た方が良いのではないかと思わせる。記憶を消されるくらい、なんてことは無い。いい気味だ。

 僕が彼なら、女の子を好きなように虜にできるはずだ。できる。できている。

 破裂しそうになる、という彼は、一人では射精できなかったらしい。僕はできるかもしれない。少なくとも、包まれていなくても、射精は続く。

 でも、何故、一人で射精しなければならないんだ?
 女の子を虜にできるなら、そうすれば良い。女の子の中で射精すれば良い。

 僕が、彼が、こうなってしまったのは、三人のお嬢様のせいらしい。そのお嬢様たちを虜にして、使って、それで良いはずだ。
 記憶を消した遙愛という女の子を貪って、それで良いはずだ。

「ねえ、沙良羽さん、紅華様、緋映様、美赤様、明路空さん、舞月姫さん……」
 手紙に書かれていた名前。呼んでみる。
 すぐに解った。みんな、自分の名前に反応する。

「遙愛。遙愛、遙愛! 聞こえないの!?」
「遙愛様は、その名前を覚えておられません。愛凰様と同じく」
 沙良羽さんが応えてくれる。

「誰? 遙愛の、今の名前は?」
「……申し訳ありません。それを愛凰様に教えることは、詞露様に止められています」
「へえ」

 くだらない。詞露って、僕のことらしいのに。
 いや、違うのだろう。彼は消えた。僕は愛凰だ。

「そっか、探せって書いてあったね。探すよ。一番気持ち良い女の子だって。探すよ。世界中の女の子を試して、探すよ」

 緋映様……緋映さんが抱きしめてきた。
「世界中なんて、必要ないわ。居るわ。近くに。解るでしょ?」

「緋映さん、緋映、緋映様……何て呼べば良いの?」
「緋映よ。私もあなたのこと、愛凰って呼ぶもの」

「緋映、僕は、あなたに怒って良いの? 遙愛さんに、怒って良いの?」
 詞露は怒っていたけど。僕は愛凰だ。
 詞露は怒って良い。でも、僕は?

「愛凰、変わってないね。うらやましいな。詞露が他人に怒ったのは、一度だけ。遙愛さんにだけ」

「僕はやっぱり、彼なの?」
「ええ。あなたの身体、特別なこと、知ってるでしょ?」

 解っていた。
 一番気持ち良い身体、唇。
 一人だけ、呼びかけに応えなかった女の子。

「キミ、名前は?」
「遙希(はるき)、です」
「覚えてる?」
「覚えて、ません。愛凰様、私、遙愛さんなんでしょうか?」

 怒れない。怒れるわけない。
 狡い。遙愛は狡すぎる。

「遙希、キミが誰かなんて、関係ない。僕のこと、好き?」
「愛凰様は、私のこと、どう思われますか?」
「気持ち良い身体の、可愛い女の子」
「そうですね。愛凰様の心、解ります。愛凰様、怖がってる。私、遙愛さんですよ」

「遙希、僕のこと、愛凰って呼んで。呼び捨てにして」
「解ったわ、愛凰。ごめんね、変な話し方して。でも、私も怖かったよ。あなたが怖がってたから」
 遙希もあの手紙を読んだのだろう。遙愛さんの口調で話してくれた。

 僕は遙希を抱きしめた。

☆ 名前を忘れた少年が目覚めること

 あれ? 目が覚めた?
 気持ち良い……

 女の子? 一人じゃない、たくさんの女の子たちが、周りに、僕を抱きしめて……
 一人が僕のオチン×ンを咥えている。愛しげに舐める舌。
 あ……射精……気持ち良い。

 美味しそうに飲んでる。
 射精、止まらないな……女の子が交代する? そうだ、飲みきれないだろう。
 交代する時も止まらない。お顔に浴びせてしまった。

「詞露! いえ、愛凰(あお)様、出せるのね。女の子の中じゃなくても、出せるようになったのね」

「愛凰? 僕の名前?」
 詞露って、何のことだったんだろう?

「ええ、愛凰様。あなたが決めた、あなたの名前です」

「あなたたちは?」
「愛凰様にお仕えする者です」

「んっ、止まらない、止まらないんだけど……キミたちに出して良いの? こんなに……」
 射精が止まらない。もう三人目のお口に移っている。

「皆、愛凰様に注いでいただけることを望んでいます。お口でも、オマ×コでも、そして、顔や身体でも。お好きなようにお使いください。命じてくださいませ」

「僕は、何なの? 大金持ち? 王様?」

「どちらも正解です。この国は、愛凰様のモノです。皆、愛凰様のモノになりたいと思っております」

「愛凰様のミルク、精液は特別です。最高に美味しく、気持ち良く、身体に良く、美しくしていただけて、そして、癒していただけます」

「僕の精液が欲しいの? 僕はただ、精液を、みんなに注げば良いの?」

「ええ、欲しいです。注いでいただけたら、嬉しいです。しかし、それは、愛凰様の自由です。ただ、私たちは、求めています」

「……ふーん……」

 止まらない射精は、次の娘のオマ×コで続いている。やっと弱まってきた。
 やっと、止まった。でも、オチン×ンは萎えない。隣の娘のオマ×コが交代する。

「たぶん、おかしいよね、この身体。でも、思い出せない。言葉は解るのに。僕は愛凰って言われても、解らない。僕は、ここは、何なの?」

「お教えします。私たちにできること、致します。でも、まずは、ゆっくりと周りを観てみませんか? お食事を用意しております」

 何日かかけて、周りの世界を観た。

 小さな国。島としては、少し大きい。
 これが、僕の国らしい。

 綺麗な海。綺麗な空。
 綺麗な女の子たち。

 みんな優しい。優しすぎるくらいに。
 何故か僕は、少し、いらいらしていた。
 怒ることなんて無かったのに。

「昔の僕は、何だったの? 知らない?」
「存じております」
「教えて」

 差し出されたのは、一通の手紙だった。