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☆ 名前を忘れた少年が目覚めること

 あれ? 目が覚めた?
 気持ち良い……

 女の子? 一人じゃない、たくさんの女の子たちが、周りに、僕を抱きしめて……
 一人が僕のオチン×ンを咥えている。愛しげに舐める舌。
 あ……射精……気持ち良い。

 美味しそうに飲んでる。
 射精、止まらないな……女の子が交代する? そうだ、飲みきれないだろう。
 交代する時も止まらない。お顔に浴びせてしまった。

「詞露! いえ、愛凰(あお)様、出せるのね。女の子の中じゃなくても、出せるようになったのね」

「愛凰? 僕の名前?」
 詞露って、何のことだったんだろう?

「ええ、愛凰様。あなたが決めた、あなたの名前です」

「あなたたちは?」
「愛凰様にお仕えする者です」

「んっ、止まらない、止まらないんだけど……キミたちに出して良いの? こんなに……」
 射精が止まらない。もう三人目のお口に移っている。

「皆、愛凰様に注いでいただけることを望んでいます。お口でも、オマ×コでも、そして、顔や身体でも。お好きなようにお使いください。命じてくださいませ」

「僕は、何なの? 大金持ち? 王様?」

「どちらも正解です。この国は、愛凰様のモノです。皆、愛凰様のモノになりたいと思っております」

「愛凰様のミルク、精液は特別です。最高に美味しく、気持ち良く、身体に良く、美しくしていただけて、そして、癒していただけます」

「僕の精液が欲しいの? 僕はただ、精液を、みんなに注げば良いの?」

「ええ、欲しいです。注いでいただけたら、嬉しいです。しかし、それは、愛凰様の自由です。ただ、私たちは、求めています」

「……ふーん……」

 止まらない射精は、次の娘のオマ×コで続いている。やっと弱まってきた。
 やっと、止まった。でも、オチン×ンは萎えない。隣の娘のオマ×コが交代する。

「たぶん、おかしいよね、この身体。でも、思い出せない。言葉は解るのに。僕は愛凰って言われても、解らない。僕は、ここは、何なの?」

「お教えします。私たちにできること、致します。でも、まずは、ゆっくりと周りを観てみませんか? お食事を用意しております」

 何日かかけて、周りの世界を観た。

 小さな国。島としては、少し大きい。
 これが、僕の国らしい。

 綺麗な海。綺麗な空。
 綺麗な女の子たち。

 みんな優しい。優しすぎるくらいに。
 何故か僕は、少し、いらいらしていた。
 怒ることなんて無かったのに。

「昔の僕は、何だったの? 知らない?」
「存じております」
「教えて」

 差し出されたのは、一通の手紙だった。

☆ 僕の国には、青い空と海がある

 その国に着いた。ここも、島だった。でも、あの島よりかなり大きい。

 僕の少し新しいミルクは、遙愛やお嬢様たち、沙良羽さんやメイドたち、お客様だった娘たち……恋人たちが搾ってくれた。

 この国の女の子たち、紅華様、緋映様、美赤様と同じ病気、痛みを持つ女の子たちに、行き渡った。

 みんな、たった一滴で、痛みは止まり、治ってしまったらしい。
 もともと、残っていたのは痛みだけだった。生きられるための薬はあった。
 でも、その薬も要らなくなった。そして、それ以上僕のミルクを飲む必要も無いらしい。

 全員治った。
 パーティーが開かれると言う。
 委良華さん、真夜羽さんが招待してくれるらしい。僕と、僕の恋人たちを。

 その国で一番立派な館。委良華さんと真夜羽さんの館だ。僕たちもここに居る。
 まだ、他の所には行っていない。

「詞露さん、ありがとう。紅華さん、緋映さん、美赤さん、遙愛さん、明路空さん、舞月姫さん、沙良羽さん……詞露さんの恋人たち、みんな、ありがとう」
 僕の恋人はたくさん居る。みんな、手伝ってくれた。みんなのおかげだ。僕のミルクは、みんながいないと搾れない。

「この国の女の子たちには、詞露さんのことは教えていません。誰のおかげで助かったのか、教えていません。それは、申し訳ないと思います。それが精液だと教える必要はありません。でも、詞露さんのおかげだと教えることはできます。それはできます。でも」

「教えてしまったら。会いたがるでしょう。そして、会ってしまったら、好きになるわ」

「発情させる影響力を抑えても、そのメイド服を着替えても、たくさんの恋人が居ることを知らせても。こんな可愛い男の子に助けられたこと、知ったら。感謝できると知ったら。好きになるわ」

「もちろん、好きになっても、独占もしないわ。好き、と伝えることも迷うわ。詞露さんには、こんなに素敵な恋人、たくさん居るし。でも、助けられて、それは、感謝して良いはずで、何か、してあげたくて、受け取って欲しくて、でも、我慢して……ちょっと、苦しくなるわ」

「委良華さん、真夜羽さん、ありがとう。とっても嬉しい。二人のおかげだ」

「でも、感謝されるには、僕は足りないのかな。いや、知ってる。足りない。みんなに愛してもらって、それなりに満たして、でも、足りない。でも、十分なはずだ。僕から離れることも、できるはずだ」

「ひとつ、わがまま、させてほしい。みんなに、会いたい。感謝されると教えてもらって、会いたいとお願いするのは、ちょっと恥ずかしい。でも、会いたい。もう、虜にしないこと、確かめたい」

「してくれないのね。もう。虜にしてくれないのね。解ってたわ。知ってた」
「我慢してた、強すぎた性奴隷の女の子たちも、あなたに会っただけで落ち着いたわ。あんなに射精し続ける、それで平気な男の子、壊せない男の子、居るって解って、その男の子が、心配してくれるって解って……」

「でも、お願いすれば良いのよね。感謝とは違うわ。感謝もあるけど、それは、詞露さんにお願いするための口実だわ」

「難しいわ。我慢しすぎてはダメで、でも、我慢も必要で。ここで、あなたにお願いするのは、どっちなのかな」

「詞露さん、お願い、あなたの恋人にしてください。もう、あなたのミルク、必要じゃないから。あなたが居なくなっても、大丈夫だから。虜にされてないから。だから、恋人にしてください」

 委良華さんと真夜羽さん。双子姉妹の声は、見事に重なった。
 僕は聴き惚れていた。

 双子の姉妹と、彼女たちが保護していた性奴隷だった女の子たち。
 みんな、恋人になってくれた。

 お願いと承諾の言葉は、全員に言ったような、聴いたような気がする。
 みんな、僕のオチン×ンを欲しがる。美味しいミルクのために、僕に触れる快楽のために、僕が気持ち良くなるために。

「また、増えたわね。詞露の恋人」
「詞露、この国、あなたのものよ。あなたの国。あなたの恋人たちの国」
「あなたが望んだのよ。みんなに会いたいって。あなたのこと、我慢できる訳無いわ。お願いすれば、聞いてくれちゃうんだから」

 その後、その国で、何日も過ごした。
 少し大きな島を隅々まで歩き回った。

 綺麗な島だ。初めて観る景色だけど、青い空と海は、あの島と同じように。

 その国に居た女の子たち、みんなに出会った。

☆ 船は行く、恋人たちを乗せて

 委良華さん真夜羽さんの船で、その国に行くことになった。恋人たちも一緒だ。
 船旅も楽しい。

 僕のミルクは変わったらしい。少し変えた。
 薬効が強くなった。
 僕の心で変わる。それは、昔からそうだった。

 ほんの一滴舐めるだけで、委良華さん、真夜羽さんの痛みは消えたらしい。
 薬なら、それが良い。それが薬だ。
 お腹いっぱいになるまで飲むのはおかしい。

「これなら、詞露さんに来てもらう必要は無かったかも。あなたのミルクを買えば良かったかも。一滴で済むなら、足りそう」

「どのくらい効果が続くのかしら。紅華さんたちは、飲み続けなければダメだったのよね?」

「どうかしらね。もう、治っちゃってるかも。詞露のミルク、飲み続けてたから、解らないわ。でも、確かめるために止めるのは嫌よ。私たち、詞露の恋人だもの。詞露のこと求めて良いはずよ」
 緋映様の言うことはその通りだ。

「私たちが確かめるわ。まだ、詞露さんの恋人にしてもらってないから。詞露さんにお願いした、私たちが」
 真夜羽さんが確かめると言う。まだ、恋人にしてもらうわけにはいかないみたいだ。

「そうね、でも、また痛くなったら、飲めるのね。美味しかったわ。一滴だけなんて……でも、我慢するわ。詞露さんのミルクを飲ませてもらうために痛くなるなんて、嫌よ。痛くなくなって、痛みを止めるためじゃなくなって、それから飲みたいわ。できれば、直接……詞露さんのオチン×ンから」
 頬を染める委良華さんは可愛い。

「委良華、そのためには、詞露さんの恋人にならなきゃ。がんばりましょ。真夜羽も、委良華と一緒に、詞露さんの恋人になりたいわ。委良華と一緒に、二人で恋人になりたいと思える男の子、たぶん、他に居ないわ」

「美赤さん、以前、詞露君のミルクを飲むことを止めた時、痛くなったって言ってたわよね。その時の期間と比べて、どう? 委良華と真夜羽はどのくらい我慢すれば良いと思う? 痛みが治ったと判断するまで」
 明路空さんは本当に頼りになる。美赤様も。

「そうね、この船旅が終わるまでで良いでしょう」
「ありがとう。聞いたわね、委良華、真夜羽。それまで、詞露君に告白する方法でも考えておきなさい」
 僕はまだ、告白されていないらしい。
 そう、そうだ。痛くなくなってから。
 委良華さんもそう言ってた。

「毒のある生き物を優しくするなんて、残酷なことするのねって、そう思ってたわ。でも、そうね、薬だものね。少しだけの毒を薬にする、よく聞くことだわ」

「詞露君が望まないと造れない薬、出来たのね。詞露君を優しくした、紅華さんたちの勝ちね」
 明路空さんがため息をつく。

「詞露君、あなたには、私たちの全てを望む権利があるわ。でも、あなたの恋人になるのは、あなたのためじゃない。私たちが望んだの。だって、あなた、そうしないと、受け取ってくれないもの。私たちの感謝。全てをもらってほしいのに」

「でも、多すぎますよね。だから、詞露さんを渇かせておきたかったけど。みんなを受け取っても、足りないくらいに。ごめんなさい」
 舞月姫さんはそうだ。近くに居るだけで、僕を発情させる。
 でも、それを我慢していてくれた。僕に知らせないで、会わないでいてくれた。

「舞月姫、渇かせてくれて良かった。僕から離れていてくれたのが、舞月姫の優しさだけど、会えた方が嬉しい。でも、それもありがとう。久しぶりに会った時、渇きが満たされた。舞月姫に会えなくて、渇いてた」

「渇くから、満たされるんだ。みんなそうでしょ? 知ってる。でも、渇かせすぎたりしないよ。だって、僕も、搾ってほしい」
 舞月姫さんと明路空さんが、両側からキスしてくれる。僕のオチン×ンを挟んでの、お嬢様な女の子と彼女の恋人メイドのキス。

 僕を奪いあって、でも協力して、求めあって、与えあって……
 三人、だけど、二人が三組。だけど、やっぱり三人一組。

 他の恋人たちも、たくさんの組み合わせで愛し合う。僕が含まれないこともある。
 でも、僕が一人になることはない。僕は果報者なのだ。

☆ 恋人にお願いされること

「詞露、助けて、助けてあげて、お願い!」
 緋映様にお願いされた。

 委良華さん真夜羽さんの船から戻って、恋人たちに事情を話した。

 我慢していた射精は、遙愛と舞月姫さんが受け止めてくれている。これから、全員満たしてしまって、それでも出し足りないかもしれない。

「助けてあげて。私たちは、その痛み、知ってるわ。死ななくても、おかしくなるわ」
「詞露のミルクで癒されること、知ってる。お願い、癒してあげて」
 紅華様、美赤様にもお願いされる。

「うん、癒したい。恋人のお願い、聞いちゃった。もちろん、叶えるよ。僕にできることなら」
 紅華様、緋映様の言葉を真似してみる。
 この言葉を言うって、こんなに気持ち良いんだ。

 癒すことは、もう決めていたけど。お願いされる前から。
 そのことは、遙愛じゃなくても解ってしまうかもしれない。でも、緋映様はお願いしてくれた。

「ありがとう、詞露。このお願い、叶ったら、どれだけ感謝して、お礼すれば良いのかしら? 大変かも。でも、楽しみね」
 緋映様が、僕の言葉を真似している。あの言葉も、気持ち良かった。

「詞露を喜ばせることができるのか、どれだけ喜んでもらえるのか、どんな笑顔が見られるのか。がんばろうっと」
 美赤様も、あの時の言葉を覚えている。美赤様なら、忘れないだろうけど。

「お嬢様、詞露さんへのお礼は、私どもにも手伝わせてくださいませ。詞露さん、あなたが、女の子たちに飲ませるお手伝いも、させてくださいませ。詞露さんのご褒美、約束のご褒美、これで良いです。詞露さんのお手伝い、させてください」
 沙良羽さんの言葉に、みんな肯く。お嬢様たちも。

 やっぱり、僕には恋人たちが必要なのだ。嬉しい。そのことが、とても嬉しい。

「ありがとう、みんな、好きだよ。愛してる」
 みんな、うっとりと震える。絶頂しているのかもしれない。僕の発情力が暴走しているのかも。

 でも、恋人だから。
 問題ない。それで良い。
 僕の恋人たちは、僕のことを、こうなることを知っている。

「んあっ、んく、詞露、溜めすぎね。いや、期待してる? これから、もっとたくさんの女の子に飲ませるのよね。たくさん出すつもりね」
 オチン×ンを咥えてくれていた遙愛が、舞月姫さんと交代した。止まらない射精が続いている。

 舞月姫さんのお口の中で、射精の続きが始まる。絡みついてくる舌、気持ち良い。

 出しすぎ、出すぎだ。
 みんなお腹いっぱいになって、それでも出し足りなかったら……
 オマ×コにも出して、いっぱいになったオマ×コから容器に移して、またそのオマ×コで出して……

 僕はいつか、永遠に射精し続けるのかもしれない。女の子の中でしか出せない僕が。

 どっちが足りなくなるだろう?
 受け止めてくれる女の子?
 それとも、僕のミルク?
 たぶん、足りなくなるのは時間だけど。

 射精し続けて、ずっと女の子の中に居て……
 それはとても良い、気持ち良い。
 僕だけじゃない、みんな気持ち良い。

 でも、それだけでは足りなくなるだろう。
 射精することが、僕を射精させることが全てになったら、何か足りなくなるだろう。

 舞月姫さんのお口の中で、射精の勢いが弱まってきた。舌の感触が優しくなる。
 射精が終わり、飲み干され、優しく舐めあげられてから解放される。

 そう、解放される。
 僕のオチン×ンは、すぐに閉じ込められたがるけど。
 女の子の中に入りたがるけど、そうしないと出せない、苦しいけど。

 そればかりじゃ、閉じ込められてしまう。
 僕だけじゃなく、女の子たちも。

「おかしいわ。詞露のミルクに飢えてないわ。もちろん飲みたい。飲ませてくれるなら、嬉しいわ。でも、我慢できないほどじゃないわ」

「詞露もどんどん変わるわね。それはそうね。外に出るのだもの」

「詞露さん、あの時の約束、守るんですね。お嬢様、やっとですよ。あの時のマシュマロ、詞露さんも喜んでましたね」
 以前、僕の夢を聴いてくれたメイドさんだ。彼女のお嬢様にも会えた。二人とも、今は僕の恋人だ。

「行ったことのない所へ、連れて行ってくれるんですね。みんな一緒に。でも、まだちょっと、覚悟は足りないかな?」
「大丈夫よ。私たちも居るもの。それに、詞露君はこれで良いわ。迷う詞露君、可愛いわよ」
 可愛いと言われるのは嬉しい。僕の恋人たちは、みんな可愛いから、僕もそうなりたい。

 今、大きな船が来ている。委良華さん、真夜羽さんの船。
 僕の恋人たちも、みんな乗れるだろう。

☆ 教えてもらったこと

 僕は弱い。

 女の子を虜にする能力があるのに、できない。昔、精神を壊してしまったのは、本当に虜にしそうになったからかもしれない。

 昔の痛みは、ほとんど消えている。
 破裂しそうになるもやもやは、消えてないけど、昔ほど辛くない。
 恋人たちに搾ってもらえば大丈夫だ。

 あれほど恨んだ、うらやんだ、痛くない人になった。なっていた。
 やっと気付いた。そのことに。

 なんてことだ。
 痛くない人は、嗤っていなかったのだ。
 嗤うのは、痛いからだ。

 痛くない人は、痛みに悶える僕を見て、嗤ったりしなかったのだ。
 悲しくなるだけだった。悲しませていただけ。

 だから、笑いかけてくれていた。痛がる僕を心配して。

 でも、その笑顔は、痛がる僕を楽しんでいるように見えた。いや、そう思い込もうとした。恨むために。

 僕のミルクの薬効のひとつ。痛みを消すこと。
 やっと自分に効いたのかもしれない。

 優しくさせる毒。
 そう、毒だ。こんなに辛い。
 悲しくさせる毒だ。

 快感が足りない。
 僕のミルクは、その美味しさで、快感で、悲しみも癒すのだろう。
 その美味しさは、僕には効いてない。飲んでもいないのだから、当然だけど。

「ありがとう、委良華さん、真夜羽さん。ありがとう、会えて嬉しい。会えて良かった」
 帰らなきゃ。恋人たちの所へ。
 でも、身体に力が入らない。立てない。

「詞露さん、辛そうね。今のあなた、虜にできそう。さっきの、動けないくらいの発情力は消えてるし。でも、今のあなたを虜にしても、使い途は無さそうね」

「美味しい精液、搾ってあげたくなる気持ちが解るわ。あなたの精液、最初に搾ってあげた娘は、あなたが可哀想だったからかもね。美味しいなんて、知らなかったはずだもの」

 今の委良華さん、真夜羽さんなら、飲んでくれるかもしれない。飲んでくれれば、その痛みを癒やせる。
 お嬢様たちと同じ痛み、癒したい。

 でも、彼女たちは、我慢できる。
 今、心が騒いでもいない。嫉妬の苦しみは、今だけかもしれないけど、止まってるみたいだ。
 飲ませる理由は無い。彼女たちが望まないなら。

 頼めば、飲んでくれるかもしれない。今なら。
 飲みたくなかった、痛みを消したくなかった心も、変わったのかもしれない。
 でも。

 いや、頼まなきゃ。
 待ってちゃダメだ。

 今の僕は、彼女たちのお願いを待っている。
 彼女たちは、大丈夫なのに、飲まなくても良いのに。
 飲ませて、とお願いしてくれるのを待ってる。

 優しい娘たちだから。みんな優しいから。
 僕を心配して、飲ませてと言ってくれるはずだ。言ってくれるだろう。

 その前に、頼まないと。僕から言わないと。

「お願い、僕のミルク、飲んでくれませんか? 美味しくて、痛みは消える。でも、そのためじゃなくて、僕が辛いから。女の子の中でないと、出せないから。気持ち良くなりたい」

「恋人に頼むことよね。でも、解るわ。私たちの痛みを消さないと、我慢できないのよね。ごめんね、痛いこと、話してしまって。我慢できなかったの」
 違う。僕が訊いた。

「でも、私たち、あなたの恋人じゃないわ。客でもないわ。それとも、あなたが、私たちを買う? そうね、お値段によっては、考えても良いわよ」

 恋人になれば、飲んでくれる。
 僕のお願いを待っているのかもしれない。

 ちゃんと好きになったか?
 なってる。
 恋人にできるか?
 できる。

 でも、何か、違う。
 たぶん。

 助けて、と言われた。

 僕に助けてと言ったのは、双子の姉妹ではない。
 彼女たちをお嬢様と呼んだ少女。売り物にならないほど強い性奴隷だったらしい。

 委良華さん真夜羽さんは、何故この少女たちを従えているのだろう。
 いや、従えているのではないのかもしれない。ないのだろう。

 僕が壊してしまった女の子たちを保護していてくれた明路空さん。
 僕を、遙愛を保護してくれたお嬢様たち。
 沙良羽さんや館のメイドたちも、お嬢様たちに保護されているとも言える。

 委良華さん真夜羽さんも、この娘たちを保護してくれているのだろう。
 そんな二人を、助けて、と、この娘は言った。僕に言った。

「何で、何で、みんな、こんなに優しいんだろう? まだ飲ませてないのに」

「いや、解る。僕に会ったら、飲みたくなる、エッチしたくなる。知ってる。だから優しくしてくれる。それも知ってる」

「優しい女の子、好きにならないわけがない。僕が好きになっちゃうんだ。みんな優しくして、求めさせて、きちんと好きになっちゃって。だから、飲ませてあげられる。飲んでもらえる。でも」

「まだ、違う。まだ早い。まだ、恋人にしてもらってない」

 僕は双子姉妹に両手を差し出す。手のひらを上に。遙愛がしてくれるように。

「委良華さん、真夜羽さん、僕がこれから先、恋人になって、とお願いする女の子、どのくらいいるか、解る? 予想できる? 僕は、外の世界をよく知らない」

「たぶん、世界中の女の子、全員じゃない。これから会う女の子、全員じゃない。でも、まだ増える。たぶん」

「そうね、あなたのこと、必要なのは、恋人にするべきなのは、あなたにしか受け止められないような、強すぎる性奴隷だった娘たち」

「そして、私たちや、あなたのお嬢様たちのような、あなたにしか癒やせない病気の娘たち。あなたが恋人にしたくなるのは、そんな娘たちでしょう」

「たくさん居るわ。この病気、痛みで苦しい娘、他にも知ってるわ。紅華さんたちは知らないでしょう。隠してあるから」

「隠してあるの?」
「そう、私たち、仲間を探したわ。そうして見つけた紅華さんたち姉妹が、あなたのおかげで、痛みを止めていたと知った時、赦せなかったわ。あなたが助け出されて、あなたのミルクを買えるようになって、でも」

「足りないと思った。みんな、みんなが癒されなきゃ、足りないわ。紅華さん、緋映さん、美赤さんのこと、赦せなかったんだから。足りないなら、飲みたくなかった。痛い娘がまだまだいるのに。痛くなくなったら、赦されないわ。紅華さんたちを赦せなかったんだもの」

「ありがとう、教えてくれて。じゃあ、その娘たち、痛みを我慢してる娘たち、全員に飲ませるなら……それなら、飲んでくれる?」

「できるの? 無理よ。匿うために造った、ある国の女の子、全員そうなのよ」

「いいえ、でも、飲ませなくても良い。あなたと会って、会えば、こうなるの? 苦しさ、痛み、まだ、あるけど……あんなに苦しかったのとは、違う。会うだけで、こんなに楽にできるの? それなら……」

「ごめん、会うだけじゃ、僕が苦しい。いや、でも、我慢しても良い。できる。ごめん、そろそろ、本当に辛い。帰るよ。恋人たちに、搾ってもらわないと」

「ごめんね、引き留めすぎたわね。また、来て。お話しましょう。お願い、みんな、助けて」